※2018年に公開された内容に若干修正・加筆した記事です。
昨今はポリコレという言葉を良く耳にするようになった。念のためポリコレを説明すると下記の通りである。
簡単に言うと「色んなタイプの人がいるけどお互いを理解して、全員が気分良く過ごせる世の中を目指そう」ということだと思う。
スタッズは運営開始してから(2018年現在)約8年が経つが、そういった世相に合わせてレゴ(R)でもちょっと変わってきたなと思うことがあるので今回まとめてみた。
女性ミニフィギュアが増えてきた
レゴ(R)と言えばミニフィギュア。ミニフィギュアは間違いなくレゴ(R)を構成する重要な要素のひとつである。その可愛らしさで子供の興味をぐっとひきつけ大人のコレクターも多い。
最近世間では猫も杓子もポリコレポリコレなのだが、そういった社会の流れに合わせてレゴ(R)のミニフィギュアも昔に比べて女性が増えてきたと感じる。
レゴ(R)シティの女性比率を調べてみた
今回レゴ(R)のテーマで最も世相を反映していると思われる、シティシリーズのミニフィギュアの男女比率を過去に遡って調べてみた。
ミニフィギュア数というのはその年に発売された全シティセットに含まれるミニフィギュアの合計数(箱製品のみで袋製品は除外)。2018年は8月18日現在の数字。
発売年 | ミニフィギュア数 | そのうち女性 | 女性比率 |
---|---|---|---|
2008 | 59 | 3 | 5.08% |
2009 | 53 | 5 | 9.43% |
2010 | 67 | 10 | 14.93% |
2011 | 63 | 5 | 7.94% |
2012 | 73 | 9 | 12.33% |
2013 | 103 | 12 | 11.65% |
2014 | 91 | 13 | 14.29% |
2015 | 119 | 30 | 25.21% |
2016 | 134 | 40 | 29.85% |
2017 | 128 | 53 | 41.41% |
2018 | 119 | 40 | 33.61% |
調べてみると若干数字が前後している年もあるが、年々女性ミニフィギュア比率が高まっているのは間違いない。
様々なカテゴリーに進出
昔は警察や消防には女性ミニフィギュアが入っていなかったし、工事やトラック運転手などの現場仕事系も男性ミニフィギュアのみだった。女性ミニフィギュアはレジャー系セットに入っている家族の一員やアドベントカレンダーに限られていた。
最近でも付属ミニフィギュアが1体の場合はほぼ男性なのだが、2体付属だと大抵1人は女性である。昔と違って女性ミニフィギュアは職種も問わず様々なシティセットに入るようになった。この先ミニフィギュアの男女比率は今以上に半々に近づいていくのだろう。
今後もポリコレ推進する?
ミニフィギュアは元々人種や性別をなるべくはっきりさせない妖精的なデザインなのだと思うが、胴体や顔の印刷が年々細かくなって男女の違いが目立つようになった。
人種については版権物シリーズで従来の黄色とは違う茶色いアフリカ系ミニフィギュアが登場した。だがアフリカ系ミニフィギュアは版権物以外では見たことがない。
シティシリーズでは女性ミニフィギュアは増えたが、自分が知る限りシティにアフリカ系ミニフィギュアが入っていたことはない。
版権物のアフリカ系ミニフィギュア
DC、マーベルの版権物にはアフリカ系ミニフィギュアが入っているがその数は少ない。2012年から2018年の全ミニフィギュア数とその中でアフリカ系ミニフィギュア数と比率は以下の通り。
種別 | 全ミニフィギュア数 | そのうちアフリカ系 | アフリカ系比率 |
---|---|---|---|
DC | 294 | 5 | 1.7% |
Marvel | 244 | 20 | 8.2% |
DCはアフリカ系比率が1.7%とかなり少なくアフリカ系キャラはほぼCyborgのみである。数値は2012年から2018年までの合計数を元に出した数値だがここ2~3年でも変わらない(ただしDCにはアジア系キャラのカタナが76055に入っている)。
マーベルはDCよりもアフリカ系比率が高く最近2~3年のみを対象にした数値はもっと高い(2018年は20%前後)。DCよりも人種の多様性に配慮していると言えるかもしれない。
スターウォーズはセット数が多すぎるので調べていないが(2018年現在)アフリカ系ミニフィギュアは、メイス・ウィンドゥ、ランド・カルリジアン、フィン、ヴァル(ハンソロ映画)のみだと思われる。
スターウォーズのアジア系はローズとチアルート・イムウェ(ローグワン)がいる。反乱者たちのコマンダー・サトーもキャラ名がサトー・ジュンなのでアジア人(日本人)だと思われる。いずれにせよアフリカ系もアジア人も数は少ない。
フレンズではキャラデザを変更
主に女子ユーザー向けのフレンズシリーズでも2018年にポリコレ関連の変更があった。
フレンズシリーズのメインキャラクターは仲良し五人組の女の子なのだが2018年からキャラクターデザインが変更になった。
製品の箱に描かれているキャラクターが2017年までと明らかに違う。それに合わせて製品に入っているミニドールやYouTubeで配信されているアニメのキャラも変わった。
人種の多様性を明確化
2017年までのキャラクター箱画像の五人組は下の画像の通り。左からアンドレア、オリビア、ステファニー、エマ、ミア。アンドレアは若干色黒だが五人は人種の違いがはっきりせず全員白人に見えなくもない。
2018年からはより人間らしく
2018年からは下の画像のようにキャラデザが一新された。左からアンドレア、ミア、エマ、ステファニー、オリビアだが、2017年までの五人に比べて人種の違いが明確化。
ミアとステファニーは白人のままだがアンドレアはアフリカ系、エマはアジア人、オリビアはメガネのヒスパニックという別人とも言えるキャラデザになった。オリビアは理系の博士キャラでアニメだと喋り方もオタク風に変わった。
レゴ(R)はキャラデザ変更の理由を明らかにしていないがポリコレ推進の最近の風潮を考慮しての結果だと思う。
たしかにこれまでのキャラデザは人種がはっきりせず、ある意味妖精っぽいというか現実味に欠ける感じはあった。
シティのミニフィギュアと同じように意図的に人種をあいまいにしていたのかもしれないが、新デザインはそれぞれの人種が明確で現実的、そして人間味にあふれている。
多様性を表現した製品も発売
2021年には人種含む様々な多様性を表現した『40516 Everyone is Awesome』というカラフルな単色ミニフィギュアセットも発売された。ただし多様性のひとつである禿げ頭のミニフィギュアは採用されなかった。
レゴ(R)LEGO(R) Everyone Is Awesome 40516
多様性を表現したミニフィギュアセット
多様性を象徴するレインボーカラーのモデルには、黒、茶色、赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫、水色、白、ピンクの11色のミニフィギュアが付属。
感想まとめ
今回は調べなかったが車椅子が入ったセットもある(数は少ない)。病院セットの車椅子ミニフィギュアはケガ人かもしれないが、他のセットの車椅子ミニフィギュアは障がい者という設定だと思う。
レゴ(R)シティはモデルがヨーロッパだろうから個人的には白人風の黄色いミニフィギュアばかりでも正直特に違和感はない。だがヨーロッパも最近ではアフリカからの移民も多いしアメリカはさらにアフリカ系の比率が高い。
黄色い顔は妖精?
シティはおそらく黄色のミニフィギュアが全人種を表現している、もしくはどの人種でもない妖精みたいなものという設定だと思うのでアフリカ系ミニフィギュアを入れる必要がないということなのだろう。
しかしフレンズではメインキャラクターのあいまいな人種設定がより現実的なデザインに改良された。シティシリーズでは今後どのように対応していくのか注目したい。
レゴ(R)LEGO(R) フレンズ フレンドシップ ツリーハウス 41703
フレンズ10周年記念セット
レゴ(R) フレンズの募金集めプロジェクトをテーマにお子さまが自分の興味・関心に気づき、社会や環境との関りを学んでいける知育玩具です。
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