レゴ(R)ブロックファンの作品を製品化する企画「レゴ(R)アイデア」では自分の作品が1万票を獲得すると、製品化を検討するためのレビューに進出することができる。
レゴ(R)アイデアレビューについて
レビューというのは要は審査のことだが、この審査に合格すると自分の作品が正式なレゴ(R)ブロック製品として世界中で発売され、売上に応じた報酬を受け取ることができるのだ。元々はレゴ(R)クーソーという日本発の企画だった。
レビューは年に3回行われ、エントリー期間は第1回が1月から4月、第2回が5月から8月、第3回が9月から12月となっている。
かつてのレゴ(R)アイデアではマーベルやスターウォーズの作品も公開可能でレビューに進出する作品も多かったが、現在はレゴ(R)ブロック現行シリーズのライセンス作品は公開することができない。
今回はレゴ(R)アイデアの過去を振り返りながら急増したレビュー進出作品数と現座の状況を踏まえ今後について考えてみたい。
2018年のレゴ(R)アイデアレビュー
スタッズでレゴ(R)アイデアのエントリー数や作品を本格的にウォッチするようになったのは2018年からなのでここから解説をしたい。
2018年第1回レビューには10作品が進出し、ツリーハウスとフリントストーンの2作品が製品化決定。
2018年第2回レビューでは10作品のうち蒸気船ウィリーとドラマ『フレンズ』セントラルパークコーヒーの2作品の製品化が決定。
2018年第3回ではエントリー5作品のうち恐竜の化石が製品化決定。動くピアノは継続審査となるが最終的に製品化が決定した。
2018年の採用率は25作品のうち6作品で24%だった。
レゴ(R)LEGO(R) アイデア ツリーハウス 21318
緑と紅葉にアレンジできる
植物素材を使用したプラスチックから作られている、木の葉やさまざまな植物のパーツが180ピース以上含まれています。緑色の夏の青葉、もしくは黄色や茶色の落ち葉で自分だけのレゴ植物を作れます。
レゴ(R)LEGO(R) アイデア グランドピアノ 21323
無料アプリで自動演奏可能
実際に弾くことができるレゴグランドピアノの登場です!LEGO®Powered Upアプリにリンクした生演奏や自動再生をお楽しみいただけます。
2019年のレゴ(R)アイデアレビュー
2019年第1回レビューはエントリーした全9作品からセサミストリートと赤ひげ船長の海賊島が製品化。前回のレビューで継続審査となっていたピアノも同時に製品化が決定。
2019年第2回はエントリーした全10作品から、くまのプーさんと中世のかじ屋が製品化決定。この2つは歴代のレゴ(R)アイデア製品の中でも特に人気があった印象。
2019年第3回はエントリー全12作品のうちホームアローン、タイプライター、となりのサインフェルドの3つの作品が製品化決定。
2019年の採用率は31作品のうち7作品で22.5%となり、2018年よりも下がっている。
レゴ(R)LEGO(R)アイデア ホーム・アローン 21330
映画の中の仕掛け多数
開閉式の家の壁面と屋根を開けば、内部を確認できます。ペンキ缶が落下する仕掛けをはじめ、不気味に光る地下の暖炉、ソリで階段を滑り落ちるためのレバーなど、ワクワクするギミックを満載しています。
コロナ禍
2020年コロナ禍突入。
2019年末から中国湖北省武漢市で原因不明のウイルス性肺炎が発生しており、中国当局は2020年1月9日に、このウイルス性肺炎の原因が新しいタイプのコロナウイルスであると最初に同定され、既知の他のヒトコロナウイルスとは異なるものであったことをメディアで報告した。参考URL:厚生労働省検疫所
コロナ禍の影響でレゴ(R)ブロックをやり始めた人や久しぶりに始めた人が増えたのは間違いないと思われるが、レゴ(R)アイデアのレビュー進出作品数も2020年から急増している。
2020年のレゴ(R)アイデアレビュー
2020年第1回レビューはエントリー作品が26と一気に増えた。
そのうち地球儀が製品化決定。ソニックは継続審査となったがその後製品化決定。コンテストで優勝したストラトキャスターの製品化も同時に発表されたが、コンテスト優勝作品については本記事の採用率の計算からは除外する。
2020年第2回は第1回よりもさらに多い35作品がエントリー。そのうちゴッホが製品化決定。継続審査だったソニックも製品化決定。
2020年第3回は全25作品のうち製品化が決定したのは灯台のみ。
2020年の採用率は86作品のうち4作品で4.65%となった。前年までは20%以上だった採用率が一気に下がり、製品化を勝ち取る競争はかなり厳しくなったと言えるだろう。
このころからネットでは、あまりにも低い採用率に不満や批判の声が出始めていた記憶がある。
レゴ(R)LEGO(R) アイデア ゴッホ 「星月夜」 21333
ゴッホ独特のタッチに迫る
絵筆とパレットを持ち、キャンバスの前に立つゴッホのミニフィギュアを調節式ディスプレイ用アームに飾れば、美しいディテールが特徴
2021年のレゴ(R)アイデアレビュー
2021年第1回レビューはエントリー作品がなんと57作品もあった。そのうち製品化されたのはジャズ・カルテットとザ・オフィスの2作品。
白雪姫と七人の小人の家は継続審査となったが最終的に製品化はされなかった。しかしその後レゴ(R)アイコンから発売。レゴ(R)アイデアで作品を提出した作者には報酬は払われていないと思われる。
2021年第2回レビューはエントリー作品34作品のうち製品化されたのはBTS DynamiteとAフレームキャビンの2作品。BTSは発売時はものすごい人気でかなり売れていた。
2021年第3回レビューは36作品がエントリー。そのうち製品化されたのはホーカスポーカスのみ。
2021年の採用率は127作品のうち5作品で3.94%となった。製品化が狭すぎる門となった前年よりもさらに厳しい競争になる。
レゴ(R)LEGO(R) アイデア BTS Dynamite 21339
メンバーがステージで踊る仕掛けあり
世界的大ヒットシングル「Dynamite」のミュージックビデオをレゴブロックで再現して、BTSに捧げるARMYの愛をカタチにしよう。
レゴ(R)LEGO(R) アイデア ディズニー ホーカスポーカス:サンダーソン姉妹の家 21341
水車、煙突、大鍋など魔女のギミック満載!
楽しいギミック満載 ? 水車を回すと、煙突からピンクの煙が立ち昇り、釜の下にはライトブロックの火がチロチロ燃えるほか、魔法の本が開きます
2022年のレゴ(R)アイデアレビュー
2022年第1回レビューはエントリー作品が39作品で、オリエント急行、昆虫、ポラロイドカメラ、宇宙の物語と史上最多の4作品が1度に製品化決定。
2022年第2回レビューはエントリー51作品のうちナイトメアー・ビフォア・クリスマスとロンドンの赤い電話ボックスの2作品が製品化決定。電話ボックスはレゴ(R)アイデアでは製品化されにくいローカルネタという珍しいケースだった。
2022年第3回レビューはエントリー35作品のうちジョーズと猫の2作品が製品化決定。ジョーズは暴力的に動物を殺す映画なので採用はないと思ったが選ばれたのは意外だった。
2022年の採用率は125作品のうち8作品で6.4%となった。前年に比べ少し改善されたが依然厳しい競争なことには変わりない。
レゴ(R)LEGO(R) アイデア ティム・バートンのナイトメアー・ビフォア・クリスマス 21351
物語の舞台になった3つの場所
月光に照らされたスパイラル・ヒルで歌い、家の屋根を外してジャックのクリスマス計画の方程式をのぞき見し、タウンホールの書見台の前で演説しよう
レゴ(R)LEGO(R) アイデア ジョーズ 21350
ジョーズとオルカ号の手に汗握る戦い
ジョーズと死闘を繰り広げたブロディ署長、マット・フーパー、サム・クイントのミニフィギュアには、リボルバーや羅針盤、釣りざお、銛、やす、カメラなどのアイテムが付属しています
2023年のレゴ(R)アイデアレビュー
2023年第1回レビューにはなんと史上最多の71作品がエントリー。レゴ(R)アイデア史上最も厳しい競争を勝ち抜き製品化を勝ち取ったのは植物園とトワイライトのカレン家。
ライセンス以外の建物作品はレゴ(R)アイデアでは採用されにくいカテゴリーだったため、植物園が選ばれたことは画期的だったと言える。
スタッズではレゴ(R)アイデアのレビューに進出した作品を個別に記事を書いて紹介しているが、2023年第1回については、他の作業もやりながらなので毎日2~3個記事を書かないと間に合わないような感覚だった。
2023年第2回レビューには49作品がエントリー。そのうちガチャマシンとウエスタンリバー蒸気船が製品化決定。ピクサーの電気スタンドのキャラクター「ルクソーJr.」は継続審査になったがその後製品化決定。
2023年第3回レビューには42作品がエントリー。そのうちチャーリーのチョコレート工場とイタリアのリヴィエラが製品化決定。
2023年の採用率は162作品のうち7作品で4.32%となった。
2024年のレゴ(R)アイデアレビュー
2024年のレゴ(R)アイデアレビューの結果は記事公開時現在、まだ発表されていない。
2024年第1回レビューには48作品がエントリー。依然かなりのエントリー数だ。
2024年第2回レビューには35作品がエントリー。
16歳未満はアカウント削除に
2024年第1回から第2回にかけてエントリー数がやや減っているが、実は2024年第2回レビューエントリー期間中の6月3日から規約が変更になり、レゴ(R)アイデアで活動できる年齢が13歳から16歳に引き上げられた。
規約変更により15歳以下の子供のアカウントは削除され投票することができなくなり、その結果各作品の得票スピードが遅くなったと推察される。
今後は作品数減少か
2018年以降のレゴ(R)アイデアの採用率は最も高かった24%と最も低かった3.94%を比べると8割以上減ったが、上述した規約変更の影響もあり最近はまたエントリー数が減少傾向にある印象だ。
2024年第3回レビューは9月から12月まで続くが現在10作品がエントリーしており、毎月10作品がエントリーすると40作品になるが最近はさらに1万票獲得スピードが遅くなっている。
規約変更の前はレビュー進出に必要な1万という得票数がそのうち引き上げられるのではないかとも思ったが、レゴ(R)アイデア運営チームも40前後の作品を1期でレビューする体制はすでに整のえただろうからこの先も10,000票という設定は維持されそうである。
だが今後のレビュー進出作品数は毎回30から35作品程度に落ち着くのではないだろうか。それでも以前に比べればかなりの数だが作品が採用されるチャンスは増えるかもしれないので、腕に自信のあるレゴ(R)ビルダーは趣味と実益を兼ねてどんどん挑戦してほしい。
特に人気があった歴代レゴ(R)アイデア製品
スタッズではレゴ(R)ショップ公式ストア、Amazon、レゴ(R)ストア楽天市場店などで販売されているレゴ(R)ブロックを普段から紹介しているが、レゴ(R)アイデア限定その中から特に売れた商品を紹介したい。正確な通知を確認したわけではないのであくまでもスタッズ編集部の経験と実績に基づく印象である。
全体的に人気があったのはくまのプーさん、中世のかじ屋、セサミストリートの3つ。特にくまのプーさんはスタッズの実績を見る限りこれ以上売れたレゴ(R)ブロック製品は見たことがないというレベルの人気だった。
レゴ(R)LEGO(R)アイデア くまのプーさん 21326
親子で遊ぼう
プーさん、ピグレット、ティガー、ラビットのミニフィグとイーヨーのフィギュア、プーさんの赤い風船をはじめ各種アクセサリーが付属しています。
発売時の売れ行きという点ではBTSのダイナマイトが第1位かもしれない。おそらく普段レゴ(R)ブロックに馴染みのないBTSファンの方も大勢購入されたのだと思う。発売時の勢いがとにかくすごかった。
レゴ(R)アイデアが気になった人は今すぐチェック
レゴ(R)アイデア製品はユーザーの作品を製品化するため既製シリーズとは若干雰囲気が異なるユニークな作品が多い。今回紹介した通常のレビュー以外にテーマが決められたコンテストも随時開催され優勝作品が製品化されることがある。
レゴ(R)アイデアのレビュー進出作品や結果については今後もスタッズで随時紹介していくが、製品を買って作ってみたい人はレゴ(R)ショップ公式ストアやAmazonで今すぐチェックしよう。
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