レゴ(R)マスタービルダーアカデミーシリーズをご存知だろうか。簡単に言うと「レゴ(R)の作り方を学ぶことが目的」のレゴ(R)実践コースとも言うべき異色のシリーズである。日本国内では正式発売されていない英語版のためかネットにもあまり情報がないので記事を書くことにした。
マスタービルダーアカデミーとは作品の作り方を学ぶための製品
マスタービルダーアカデミーシリーズとは、プロのレゴ(R)マスタービルダーやデザイナーが作品作りやデザインに使う技術やコツをファンに公開し、子供たちの技術力や想像力を高めることを目的としたシリーズである。子供たちがこのシリーズで学んだことを活かし、手持ちのあらゆるブロックを無駄なく活用して、説明書に沿った既製品の組み立てとは違う一歩進んだオリジナル作品を作るようになってもらうのが狙い。
レゴ(R)マスタービルダーはレゴ(R)ブロックによる作品作りの公式な専門家である。レゴ(R)デザイナーに何世代もの間受け継がれてきたテクニックを使用したオリジナル作品の組立やデザインにおいて、LEGOグループで何年もの経験を積んだ後に彼らは晴れてレゴ(R)マスタービルダーとなる。イベントで見られる巨大作品のデザインや組立も行うレゴ(R)好きの子供にとっては憧れの職業である。そんな彼らのスキルや知識をレゴ(R)ファンの子供たちと共有しようというのがマスタービルダーアカデミーシリーズ。
レベル分けされているマスタービルダーアカデミーシリーズ
マスタービルダーアカデミーシリーズ(以下MBA)の製品群は習得するスキルによってレベル分けがされている。2013年6月時点、製品群は4つのレベルに分けられており、各レベルにはさらに第1段階から第3段階までの3つの製品に分かれている。同一レベル内で3つに分かれた1製品単位を「キット」と呼ぶ。現在4つのレベルに分かれているのでキットは12個存在する。
MBA発足当初、各レベルに該当する3キットはそれぞれ単品で販売されていたが、現在公式レゴ(R)ショップでは各レベルの3キットをひとまとめにした1レベル1製品のセット商品のみが販売されている。キット単品売りは通販などで在庫分のみまだ行われているが新規製造はされない模様。レベル1のみ第1キットが単品、第2と第3キットがセットという変則形態が取られているが、これ以降も記事はもセット商品に基づいて書く。
気になる中身はどういうものか
MBAシリーズの製品には通常セットと同様ミニフィグ、ブロック、説明書が含まれている。その他の特徴は分類トレーと立派な箱。説明書はハンドブックと呼ばれ通常のレゴ(R)説明書に比べると紙も分厚く作りが立派でページ数も80ページ以上と多い。レゴ(R)の教科書といったおもむきである。ミニフィグのアクセサリーは必ず組み立て式のものがついている。ミニフィグは緑や黄色といった各レベルのテーマカラーに合わせた色合いのマスタービルダーオリジナルデザイン。
ハンドブックの中身はどういうものか
各キットはクリエイターシリーズのように3タイプ作り分け可能な3イン1である。ハンドブックにはそれぞれの組み立て方法が記載されているが普通の説明書と違うのは、そのキットで学ぶマスタービルダーテクニックが使用されている箇所に「ここに注目」のような説明書きがある点。そして子供の想像力を膨らませるためイラストや写真がふんだんに使用されたページもある。
最も気になるマスタービルダーのスキルとはどういうものか
学べるスキルの一部は以下のようなものである。
上と下だけではなく水平方向へ作品を展開するコツ/ブロックを上手に固定し安定した作品を作るコツ/色のデザイン/形のデザイン/ミニサイズ作品の作り方/バランス良く作るコツ/細部のデザインや組み立て方法など
順を追ってスキルを習得していけば、オリジナル作品のデザインや組み立てをする際かなり役に立つとのことだが、対象年齢8歳以上のキット1のティップ(コツ)などは、どう見ても4~5歳相手の基本すぎるテクニックである。これならひたすらスターウォーズシリーズでも作っていた方が勉強になると思う。
ネットのMBA専用コミュニティとコンテンツ
レゴ(R)サイトにマスタービルダーアカデミー専用サイトがあるが、ここは製品購入者だけがメンバーになれる会員制サイト。ここでは作品をアップしたりクイズを解くことで、ボーナスコンテンツやひとつ上の会員ランクを入手できる。自分の習熟度を確認したり、他のメンバーやプロのマスタービルダーからアドバイスを受けたりすることも可能な安全で有用なコミュニティ。
マスタービルダーアカデミー感想まとめ
レゴ(R)ブロック作品の作り方を学ぶためのユニークなコンセプト。自分で想像力を膨らませて新しいものを作りたい子供にはよい製品かもしれない。ただし今の時点で販売されているものはどちらかというとレゴ(R)を一から学ぶ人向けの内容なので、ある程度レゴ(R)作品の作り方をわかっている子供も満足できるようなより実質的で高度なテクニックをテーマにした製品も出ればおもしろい。
なにはともあれ上手な人のオリジナル作品をたくさん見てひらめきを磨き、何度も作って壊してを繰り返すのが一番良いと思う。既製品で腕を磨くなら特殊パーツや作り方が使われる機会も多いスターウォーズやロードオブザリングなどの映画系セットがおすすめ。
東京お台場 レゴ(R)ランド・ディスカバリーセンター
日本だと東京お台場にレゴ(R)ランドディスカバリーセンターというのがある。その中にマスター・ビルダー・ワークショップもあるので近くの方は親子で遊びに行くのもよいだろう。参加すればレゴ(R)マスタービルダーから直接指導を受けられる。
入場券は通常1人2000円だが下の画像リンクからオンライン割引券を1300円券で購入できる。2歳以下無料。まずは残り枚数を確認。
この記事で紹介したマスタービルダーアカデミーシリーズ
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