レゴ(R)ブロックファンの作品を製品化するプロジェクト「レゴ(R)アイデア」の製品化レビューでは、1回の審査では決まらず「継続審査」となるケースがある。
これは審査期間が延長された状態で、もう少し検討が必要な作品が対象となる。この継続審査になることは製品化にとってどのような意味を持つのだろうか。これまでの継続審査対象作品の追跡調査から、その実態を探ってみた。
これまでの継続審査対象作品一覧
レゴ(R)アイデア製品化レビューでは、これまで以下の7作品が継続審査の対象となった。ダウントン・アビーとキャンプトリップはまだ結果が出ていない。
- 電動ピアノ(2018年第3回) |
| | | 製品化決定
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ(2020年第1回) | | | 製品化決定
- 白雪姫と七人のこびと(2021年第1回) |
| | | 2度目のレビュー進出で継続審査となったが、最終的には不合格。しかし、その後レゴ(R)ディズニーから43242という同様の製品が発売された。レゴ(R)アイデアで作品を提出した作者やファンからは不満の声が上がった。
- ルクソーJr.(2023年第2回) |
| | | 2度の継続審査を経て製品化決定
- タンタンの冒険(2024年第2回):製品化決定
- ダウントン・アビー(2024年第2回):2度の継続審査、結果待ち
- キャンプトリップ(2024年第3回):継続審査、結果待ち
こちらは2度の継続審査を経て製品化が決定した、ピクサーのマスコットキャラクター「ルクソーJr.」
レゴ(R)LEGO(R) ディズニー・ピクサー ルクソーJr. 21357
反則級の可愛さ
ピクサーボールの両側から丸いプレート2枚を取り外して、ルクソーJr.がボールをつぶしているような形で立たせることができます。
パーキングロット制度の導入
2025年3月には「パーキング・ロット(駐車場)」という審査期間延長制度が公式に設けられた。
強力なアピール力を持つ作品は最初のレビューで製品化が決定しなかったとしても、パーキング・ロットに加えられ最大三度の継続審査を受けることができる。これにより、継続審査というプロセスがより明文化された。
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驚異的な合格率
これまで継続審査の対象となった7作品のうち、結果が出ていない2作品(ダウントン・アビーとキャンプトリップ)を除く5作品を見てみると、製品化に至らなかったのは白雪姫の1作品のみという驚異的な成績である。
さらに注目すべきは、不合格となった白雪姫についても、その後レゴ(R)ディズニーシリーズから「白雪姫と七人のこびとが住む森の家(43242)」として2024年3月に発売された点だ。新作映画公開もあったため、おそらく途中で状況が変わりレゴ(R)アイデアとは別のプロジェクトとして製品化が進んだのだろう。状況次第ではレゴ(R)アイデアから製品化されていたはずだ。
このことを考慮すると、継続審査対象作品で真の意味で製品化されなかった作品はひとつもないとも言える。実質的な合格率は100%なのである。
作者の重複は問題にならない?
興味深いのは、キャンプトリップの作者であるteraumaさんが、すでにグレムリンのギズモでも製品化決定していることだ。
通常であれば同じ作者の作品を近い時期に2つ製品化するのは難しい状況と思われるが、そもそも継続審査に入っているということは、この点は問題にならないと考えられる。
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継続審査は実質製品化決定か
現在のレゴ(R)アイデアでは、1つのレビューで多くても2作品、継続審査を含めても3作品しか合格しないという暗黙のルールが存在するように思える。この制約がある中で、パーキングロットに入る作品は製品化決定作品に準ずる評価を得ていると見て間違いない。
パーキングロットという名称からも分かるように、これは「タイミング次第でいつでも製品化できる状態」を意味しているのではないだろうか。つまり、継続審査は製品化の可否を決める最終審査ではなく、製品化のタイミングを調整するためのプロセスということになる。
継続審査=製品化ほぼ決定?
これらの事実から浮かび上がるのは、継続審査になった時点で製品化はほぼ確定しているという仮説である。過去の実績を見る限り、継続審査は「不合格の可能性がある審査」ではなく「製品化時期を調整するための待機リスト」としての機能が強いように思われる。
結果が出ていないダウントン・アビーとキャンプトリップについても、この傾向が続くとすれば製品化される可能性は非常に高い。継続審査は、レゴ(R)ブロックファンにとって製品化への大きな希望の光と言えるかもしれない。
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