レゴ(R)グループのCEO、ニールス・B・クリスチャンセン氏は、BBCとのインタビューでデジタル時代における玩具産業の変革と遊びの重要性について語った。今回はその内容をピックアップして日本語でお届けしたい。
クリスチャンセンCEOのリーダーシップの下、レゴ(R)グループはフィジカルな遊びとデジタルプレイの融合を進め、世界最大の玩具メーカーとしての地位を確立している。1958年に特許を取得した基本的なブロックを中心に、現在では15,900種類以上のブロックを生産し、毎年製品の半分を新製品に刷新。
クリスチャンセン氏は2017年にCEOに就任し、デジタル拡大を推進しつつフィジカルな遊びの強みを維持してきた。グローバル玩具市場が停滞する中、レゴ(R)グループは昨年約80億ドル(約1兆1400億円)の売上を記録し、成長を続けている。
LEGO(R)Group’s Chief Executive, Niels B Christiansen
クリスチャンセン氏は、レゴ(R)グループの成功戦略として以下の点を挙げた。
- 継続的な製品革新:毎年新しい製品を提供し、消費者の期待に応える。
- デジタルとフィジカルの融合:人気のゲームプラットフォーム(Minecraft、Roblox、Fortniteなど)との提携を強化。
- グローバル展開:最大の市場は北米と欧州だが中国にも500店舗以上を展開し、インド市場にも注力。
- 環境への配慮:持続可能な素材の開発に取り組み、2032年までに多くの製品を非化石燃料由来の素材に置き換えることを目指す。
環境への取り組み
CEOは子供たちから『環境のために何かできることはありますか?もっと持続可能な素材でブロックを作れませんか?』という手紙をたくさん受け取るとのこと。
レゴ(R)グループは環境問題への取り組みを強化している。同社は2021年にリサイクルペットボトルを原料としたプロトタイプブロックの開発に着手したが、炭素排出量削減効果が期待を下回ったため、2023年にこの計画を断念。
現在、レゴ(R)グループは2032年を目標に、製品の大半を非化石燃料由来の素材に置き換える新たな戦略を推進している。この取り組みは、プラスチック製品による環境負荷の軽減を目指すものだ。
遊びの価値
クリスチャンセン氏は遊びが子供だけでなく大人にも重要であると強調した。職場での遊び心は創造性を高め、チームワークを向上させ、欠勤率を低下させる効果があるとされている。
レゴ(R)グループの本社では、遊び心あふれる職場環境を通じて、従業員の創造性を刺激し「子供の目線」で世界を見ることを奨励している。
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恐竜の「化石」フィギュア レゴ(R)ショップ公式ストア¥5,980
恐竜の骨がついたT-レックスの頭蓋骨を組み立てられ、「化石化した」足跡、情報プレート、「琥珀」隠しパーツなどといっしょに飾れるセット
今すぐチェック大人のファン:AFOL
また、レゴ(R)グループは大人のファン層(AFOL: Adult Fans of Lego)も急速に拡大している。かつては男性中心だったAFOLだが、最近では女性の参加も増加しており、多くの大人が子供と一緒にレゴ(R)ブロックを楽しむことで世代を超えた交流の場を提供している。
ハイブリッドプレイの未来
クリスチャンセン氏は、「子供たちが時間を費やし、興味を見出すのはデジタルの世界です。しかし、私たちはその隔たりを埋めるユニークな立場にあります」と述べ、レゴ(R)グループが目指す「ハイブリッドプレイ」の重要性を強調した。
レゴ(R)グループの取り組みは、デジタル時代においてもフィジカルな遊びの価値を重視し、新しい遊びの形を模索し続けることを示している。クリスチャンセン氏のリーダーシップの下、レゴ(R)グループは今後も注目される企業であり続けるだろう。
参考記事:Lego’s CEO on the business case for play@bbc.com
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