サステナブル素材の採用進む中、注目のe-メタノール導入も予告
クラシックな騎士が語る、レゴ(R)ブロックの未来
2025年8月4日、レゴ(R)グループは新たなサステナビリティキャンペーン「Built for Tomorrow」をNewsroom(英語)で発表した。今回のキャンペーンでは、1978年発売の「イエローキャッスル」に登場したクラシックな騎士ミニフィギュアが登場し、レゴ(R)ブロックの耐久性と、未来に向けた素材改革の歩みを紹介する。
半数が再生素材へ、素材転換は新たな段階へ
発表によれば、2024年に使用されたレゴ(R)ブロックの原料のうち約50%が持続可能な供給源から調達された。これは、再生可能資源やリサイクル素材への転換が着実に進んでいることを示す重要な節目とされており、年内にはマスバランス方式で53%の達成を目指すとしている。
また、素材の革新に向けてこれまで600種類以上の代替素材をテストしており、すでに植物由来のサトウキビで作られたパーツや、リサイクルアクリル、廃エンジンオイル、使用済み漁網を活用したパーツなど、1000種以上のパーツで新素材が導入されている。
次世代素材「e-メタノール」とは?
さらに注目されるのが、今後導入予定の「e-メタノール(electro-methanol)」を用いた新素材だ。
e-メタノールは、再生可能エネルギーとバイオ廃棄物由来のCO₂を原料として合成される次世代のグリーン化学素材で、現在は欧州を中心に脱炭素社会を支えるキーマテリアルとして高い注目を集めている。
レゴ(R)グループは、2025年5月にデンマーク・カスーで稼働した世界初の商業用e-メタノール製造プラントの成果を活用し、今後はこの素材を使用した硬質パーツの生産に乗り出すとしている。
包装から再生可能エネルギーまで──多角的な環境戦略
レゴ(R)グループでは素材以外にも、以下のような環境対策が進行中。
- 再生可能エネルギーの拡充:過去2年間で太陽光発電設備の容量を61%増強。2032年までに温室効果ガス排出量を2019年比で37%削減へ。
- パッケージ改善:製品箱に同封されるビニール袋を順次紙製に切り替え中。
- LEGO Replay:遊び終えたレゴ(R)ブロックを回収・寄付するプログラムは、累計100万ポンド以上を米・加・英で子どもたちに再配布済み。
「耐久性」こそが持続可能性の出発点
レゴ(R)グループのサステナビリティ最高責任者アネッテ・ストゥーベ氏は、「安全性、耐久性、品質の最高基準を守り、次世代の遊びにも耐えうるブロックであり続ける」と述べている(原文:“As we continue to transition to more sustainable initiatives, we remain committed to the highest standards of safety, durability and quality – ensuring our bricks are always ready for generations of play.”)。
素材、エネルギー、循環型利用──3つの軸で未来を見据えるレゴ(R)グループの挑戦は、これからも続く。
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