レゴ(R)アートシリーズはこれまで、モナ・リザやエルヴィス・プレスリーなど、平面のアート作品を精巧なモザイクで表現することで親しまれてきた。しかし今ついに立体作品への挑戦が始まった。
アメリカのポップアーティスト、ロバート・インディアナの「LOVE」を立体化した新製品はその象徴だ。独特なカラーリングとシンプルなデザインで多くの人に愛される「LOVE」が、レゴ(R)ブロックで立体的に表現されたことでレゴ(R)アートは新たな段階へと進化を遂げようとしている。レゴ(R)アートのロゴマークも今回から芸術全体を表すようなテキストベースの物が採用されている。
レゴ(R)グループの公式オンラインショップ「レゴ(R)ショップ公式ストア」で、2025年1月1日発売のレゴ(R)アートの新製品「LOVE」が公開された。2024年12月1日(日)午前10時より先行予約受付が開始され、2025年1月1日(水)[…]
インディアナの「LOVE」シリーズの製品化と共に、レゴ(R)アートのロゴも刷新された。かつて使用されていた平面モザイク風から芸術全体を表すかのようなテキストベースのデザインへと生まれ変わり、レゴ(R)アートシリーズの未来を示唆するような印象を与えている。この立体化の流れが続くならば、他の有名な彫刻やアート作品も今後レゴ(R)で再現される可能性が広がっていくだろう。
そこで今回は、レゴ(R)アートとして製品化を期待したい、そしてレゴ(R)ブロックでの製品化に向いていそうなポップアートや彫刻的建築作品7つを厳選しその魅力とレゴで再現される可能性について紹介していく。
トニー・ローゼンタールの「アラモ(The Cube)」
ニューヨーク・アスター・プレイスにあるトニー・ローゼンタールの「アラモ」は、「The Cube(キューブ)」の愛称で親しまれる巨大な立方体の彫刻で、人々が実際に回転させることができる点が特徴的だ。
ローゼンタールはシンプルな形状の中に力強さを宿す作風で、「アラモ」もその無骨なデザインが周囲の景観にアクセントを加えている。
もしブロックで再現されればもちろん回転ギミックも搭載して、遊び心あふれるユニークな作品に仕上げてほしい。
イサム・ノグチ「レッドキューブ」
ニューヨーク・マンハッタンの金融街、ウォール街エリアにある「レッド・キューブ」は、イサム・ノグチが1968年に手がけた彫刻作品だ。
140 Broadwayにそびえる高層ビル群の前に配置されたこの彫刻は、鮮やかな赤色とシンプルな立方体のフォルムでひときわ目立つ存在で、さらに、斜めに置かれたキューブの中央に空いた円形の穴と実は若干歪んで完全な立方体ではないその形の視覚的な不安定さとバランス感を強調している。
この「レッド・キューブ」は、周囲の堅固なビジネス街の中で独自の空間と視覚的インパクトを持ちウォール街エリアの活気と静謐なアートの融合を象徴している。
レゴブロックで「レッド・キューブ」を再現すれば、この独特なバランス感と空間の美しさが際立ちレゴブロック構造を活かしたダイナミックなアートピースとして楽しむことができるだろう。また、中央の穴も再現することでノグチ作品の特徴である「空間の中に空間を作る」感覚をレゴ(R)ブロックならではの表現で体験できるはずだ。
キース・ヘリングのポップアート
キース・ヘリングの作品は彫刻よりも平面的なグラフィックアート中心だが、シンプルなラインとカラフルな色彩で表現されたストリートアートの要素を取り入れたキャラクターが特徴だ。
彼の作品は活力に満ち動きと躍動感を放つ。特に「ダンシングマン」や「ベビーフィギュア」などヘリングのシンボル的なキャラクターは、レゴ(R)ブロックで再現することでさらにそのエネルギーが引き立つだろう。
ヘリングのポップアートをレゴブロックで再現することで、彼の表現が持つポップな世界観が一層際立ちユニークで遊び心あふれる作品として仕上がる可能性がある。
ジェフ・クーンズ「バルーン・ドッグ」
ジェフ・クーンズの「バルーン・ドッグ」は、膨らませた風船を犬の形に結んだような造形がユニークな作品だ。つやつやした表面と鮮やかなカラーが印象的で、レゴ®ブロックで再現すれば、異なるパーツや素材を組み合わせることでその光沢感やユーモラスなフォルムを表現できるだろう。
特に光沢のある特殊パーツやメタリックカラーを使うことで、クーンズの作品の持つ豪華さや遊び心がさらに引き立ちそうだ。
レゴ(R)ブロックでもミニフィギュアのアクセサリーとしてバルーンドッグは製品化されておりその可愛さから特に人気がある。
バルーンドッグが気になる人はこちらに入っているのでチェックしよう。
レゴ(R)LEGO(R) ギャビーのドールハウス ギャビーのパーティールーム 10797
バルーンドッグ付属
ギャビーのミニドールをはじめ、DJ キャットニップ、キティ・フェアリーとマーキャットのフィギュアが付属しています
クレス・オルデンバーグ「切っている鋸」
アメリカのアーティスト、クレス・オルデンバーグは巨大な日用品をモチーフにした彫刻で知られている。その中でも「切っている鋸」は、東京ビッグサイトに設置されているユニークな作品。
大地の層を切っているように斜めに配置されたこの作品は「問題解決のプロセス」を表現している。
答え:中央ターミナルの入り口にある「Saw, Sawing」というタイトルの鋸アートhttps://t.co/4NcE2VIb7q
タクシーの運転手さんなどにお馴染みの目印なので、道案内に便利です! pic.twitter.com/OhTWe8MJH7
— Tokyo Big Sight【公式】 (@T_Bigsight) October 29, 2021
地面から巨大なのこぎりが突き出しているように配置されたこの作品は、日用品をスケールアップさせたオルデンバーグの独特な感性が光っている。
レゴブロックで「ビッグサイトののこぎり」を再現するならば、ダイナミックな刃の形状とグリップ部分の曲線がポイントになる。シンプルな形状ながらも圧倒的な存在感を持つこの作品は、レゴの遊び心をさらに引き立て、どの角度から見ても新たな表情を楽しめる作品として仕上がるだろう。
ロイ・リキテンシュタインの「バルセロナ・ヘッド」
アメリカのポップアーティスト、ロイ・リキテンシュタインの「バルセロナ・ヘッド」は、彼の作品の特徴であるアメリカンコミックのスタイルを大胆に立体化した彫刻でバルセロナの港に設置されている。特徴的な太い輪郭線とドットで表現された陰影は、まるでコミックの一コマを切り取ったかのようなインパクトを与える。
レゴ(R)ブロックでこの作品を再現する場合、リキテンシュタインの特徴的なコミックスタイルがレゴブロックのピクセル感と融合し、レトロかつモダンなアートとして楽しめるはず。大きなカラーアクセントや立体的な陰影の表現が作品を通して遊び心と独創性を生み出すだろう。
リキテンシュタインのバルセロナ・ヘッドに若干テイストが似ている、自由にアレンジして自分らしさを表現しようというレゴ(R)アート製品が2023年8月に発売されたがおそらく売れ行きは芳しくなかったと思われる。
アントニ・ガウディの彫刻・建築
スペイン・バルセロナを代表する建築家アントニ・ガウディの作品群もぜひレゴ(R)ブロックで製品化してほしいものだ。
中でも「カサ・ミラ(La Pedrera)」はその波打つ外観と「石切り場」と称される無骨なデザインで知られ、屋上には異様で未来的な形状の煙突や換気塔が並んでいる。これらの彫刻は、まるで異世界の戦士のようにも見えファンタジー感に満ちている。
ガウディ番外編
ガウディといえばもう1つ、1882年の着工から100年以上経った今も建設が続いている大聖堂「サグラダ・ファミリア」があまりにも有名。ただしこちらはレゴ(R)ブロックで製品化されるとしてもレゴ(R)アートではなく名建築を扱うブランドであるレゴ(R)アーキテクチャーになるだろう。
レゴ(R)ブロックではこれまで宗教関連施設は製品化されないことになっていたが、2024年にあくまでも名建築カテゴリーということでノートルダム大聖堂が発売されたのでサグラダ・ファミリアの製品化も可能性は充分にある。
レゴ(R)LEGO(R) アーキテクチャー ノートルダム大聖堂 21061
パリを代表するゴシック様式建築
歴史・旅行・芸術の要素を味わえるパリ土産 – 内陣の礎石から尖塔に至るまで、ノートルダム寺院建築の軌跡を追うことができます
スタッズ編集部でも一度「サグラダ・ファミリア」を訪問したことがあるが、内部の柱や天井は自然をモチーフにした森のような構造でステンドグラスや幾何学的な模様が複雑に絡み合うデザインが圧巻。外観に負けず劣らずのファンタジー感なのである。
レゴのブロックでその美しさと壮大さを表現できれば、世界中の建築ファンやアート愛好者の心をつかむこと間違いないだろう。
立体アートの未来とレゴ(R)アートの可能性
レゴ(R)アートシリーズが立体作品へと進化したことで、アートと建築の世界が新たな表現の場を得た。
彫刻や建築物がレゴ(R)ブロックで再現されることで、アート作品に触れることのハードルが下がり身近に体験できる文化的な価値が生まれるだろう。
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