はじめまして。PELDOR(@von_canner)です。
今回はPC上でLEGOが遊べるソフト「Studio」についてご紹介させて頂くことになりました。
私自身は最近LEGOの世界に戻ってきたばかりの者であり、皆さんが満足していただけるような情報を伝えられるかどうか不安ですが、この記事をきっかけに少しでもLEGOの遊びの幅が増えていただければ幸いです。
PC上でLEGO?
私たちが普段手にしているLEGOは当然ですが質量があります。公式から販売されているセットや自身で購入したパーツ等を使って作品を組み上げ、ミニフィグを用いて遊んだり、インテリアとして飾ったりするのがLEGOの一般的な遊び方です。
しかし、パーツが手元に一つもなくても、パソコン上でLEGOを楽しむ方法があるのです。それを可能にしたのが今回ご紹介する「Studio」などのコンピュータプログラムです。
Studioの他にもパソコン上で楽しむことができるソフトはたくさんあり、最も有名なLDD(LEGO Digital Designer)やLDraw、Mecabricks等が挙げられます。今回は私がよく使っているStudioのみに限ってご説明させていただきます。
『Studio』概要
まずStudioとは何かというところからですが、先述のとおりパソコン上でLEGOを組み立てることができる無料のソフトです。
もともとはLEGOのパーツ販売サイトのBrickLinkからリリースされているものでしたが、現在はBrickLinkがLEGOに買収されたため、ほぼ公式と言っても過言ではありません。
LEGOの公式ソフトと言えばLDDが挙げられます。使い方などの基本的な部分ではStudioとほとんど変わりません。しかし、LDDは今現在サポートが終了しており、使えることには使えるのですが新しいパーツが追加されていない点や使用しているパソコンの環境次第ではそもそも利用できない点などの不便な点がいくつも見られるため、私はおすすめしません。
用途
では、どんなときにStudioを利用すればよいのでしょうか。最初に挙げられるのが、自分のオリジナルの作品を作成する場合です。
ほぼすべてのパーツが利用可能
StudioはLEGOに存在するほぼ全てのパーツを無制限で使うことができます。手元にあるパーツのみで作るという制限なしに、自分の構想通りに形にできるのは非常に便利です。
また、間違って組んでしまったパーツを外したいという場合にも、実際のLEGOでは力が必要だったり、ものによっては専用の器具を使ってでも外しにくかったりしますが、Studioでは一瞬で取り外すことができます。他にも便利な機能が多くあるので、手っ取り早く自分の作品を形にしたい人にとっては必須アイテムともいえるでしょう。
オリジナル作品の制作以外にも用途はあります。
例えば、欲しいLEGOのセットがあるけど高すぎて手が届かないといった場合に、Studioならそのセットを組み立てる楽しみを味わうことができます。
現在はLEGOの組み立て説明書がPDFで手に入るようになったので、それを見て自由に作ることができるはずです。また、Studioには作りたいセットに必要なパーツを全て提示してくれる機能があり、わざわざ自分でパーツを探す手間も省けます。
実際にStudioで公式セットを作ってみました。今回は例としてグリーヴァス将軍のスターファイター 75286を掲載します。
いかがでしょうか。かなり本物に近い質感だと思われます。このように、買う前に作ってみるというのもアリかもしれません。
他にもパーツリストをExcelにまとめたり、組み立て説明書をPDFで出力したりする機能もありますので、Studioを知れば知るほど使い方にも幅が広がるはずです。
セットのパーツを表示する方法
Studioで公式のセットを作る場合に、必要なパーツをあらかじめ表示する方法もご紹介させていただきます。
今回は例として501大隊のバトルパック(75280)で試してみましょう。
画像のように、File→Import→Import Official LEGO Set…の順に開く。
以下のような画面が表示されるので、赤枠で囲った部分に作りたいセットの番号を入れて右下のImportのボタンを押すことで自動的に必要なパーツを出力してくれます。
すると、必要なパーツが画面中央に綺麗に並んだ状態で出力されます。これでいちいちパーツを検索する手間が省けますね。
?と表示されたパーツ
上の画像右下の「?」と書かれたブロックは現在Studioにはないパーツを表しております。
そのほとんどがミニフィグに使用するパーツやセット内でシールを貼るように指示されたパーツです。したがって、クエスチョンマークがついたパーツが出力されたからといって、Studioで作ることができないわけではありませんので、安心して組み立てることができます。
Studioを使うメリット
用途のところでも少し触れましたが、Studioには多くのメリットが存在します。全てを書き出すことは不可能なので、おおまかなメリットをご紹介させていただきます。
- 最低限の操作が比較的簡単
- LEGOでリリースされているパーツのほぼ全てが使用可能
- 使えるパーツの個数は無制限
- オリジナルの作品の試作等に適している
- パーツリストは定期的にアップデートされる
- 必要以上のパーツを購入しなくて済む
- 実物のような画像を簡単に作ることができる
- SNSなどで共有しやすい
- 最終的に必要なパーツを一覧形式でExcelにまとめてくれる
- 複数人で同時作業が可能
あくまでこれらは代表的なメリットです。特にパーツリストが更新されることで使いたいパーツがないという状況に陥らない点はLDDに最も勝っている部分であると考えられます。
Studioで物足りない点
これだけ素晴らしいStudioでもやはり完璧ではありません。数少ない若干物足りない点もご紹介します。
- 日本語に対応していない
- 日本人の利用者が少ないため、必要以上の利用方法を見つけるのに苦労する
- マイナーなキャラクターのミニフィグは再現できない
我々日本人にとって日本語が対応していないのは非常に残念なことではありますが、LDDでもそれは同じです。また、最低限の操作においては特に言語が必要ないほどにわかりやすいので、それほど大きな問題ではないと思います。
日本語の情報が少ないということに関しては、私の検索が甘いということもありますが、あまりヒットしません。英語が使える人にとっては障害にはならないでしょうが、そうでない人には不便かもしれません。
しかし、繰り返しになりますが最低限の使用方法に限れば、簡単に情報が見つかると思いますし、十分楽しめると思います。
ミニフィグに関しては多くの制限があります。スターウォーズで言えばダース・ベイダー、アベンジャーズで言えばキャプテン・アメリカやアイアンマンのように、その作品における象徴的なキャラクターしか用意されていません。
しかし、版権もの以外のミニフィグのパーツの種類は豊富であり、オリジナルのミニフィグを作るのにも適していると思います。
インストール
さて、肝心の使い方の紹介ですが、ここに関してはざっくりとした紹介にさせていただきます。というのも、使い方に関しては、ある程度にとどめておかないと膨大な量になってしまうからです。インストールから基本の操作、画像の出力に関してご説明させていただきます。
まずはインストールからですが、こちら(Studio Download [BrickLink])のサイトからダウンロードします。すると、お使いのPCがWindowsなら「Studio+2.0.exe」、macなら「Studio+2.0.pkg」というファイルがダウンロードされるので、これを開きます。
ここからはWindowsに限った説明になります(私が使っているPCがWindowsだからです)。もし、お使いのパソコンがmacの場合でしたら、適宜Google 等で検索して頂ければ、必要な情報を得られると思います。
さて、続きですが、開いたのち「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか」に対して「はい」を押すと以下のような画像が表示されますので、下の方にある「I accept the agreement」にチェックを入れて、Nextを押します。
すると、このような画面が出てきます。これはデスクトップ上にショートカットを貼り付けますかという内容が聞かれているのですが、よくわからないという方は特に何もせずNextを押して大丈夫です。
すると、このような画面がでますので、右下にある「Install」を押せばインストールが完了します。場合によってはインストールに多少の時間がかかるかもしれません。
基本的な操作方法
次に操作方法です。下はStudioの基本の画面です。真ん中のブロックのような部分にLEGOを置いて組み立てます。
黄色の枠で囲った部分はパーツリストとなっており、赤い枠で囲った部分はパーツの検索ができる場所となっております。
青い枠でくくった部分は色についての情報を表しており、緑色の枠で囲った部分はどんなパーツを使っているかを表しています。
基本の動かし方は以下の通りです。
- 向きを変える→右クリックを押しながらマウスを動かす
- 移動→マウスホイールを押しながらマウスを動かす
- 拡大、縮小→マウスホイールを動かす
実際に使ってみる
試しに、青色の2×2のプレートのパーツを置いてみましょう。
こんな感じになります。赤枠で囲った部分をクリックして、マウスを中央に持ってくることでブロックを置くことができます。また、先ほどの画像で青枠に囲まれていた部分からBlueを選択して着色します(デフォルトは白色です)。
今中央に置かれているブロックは青の2×2のプレートのみですので緑枠にはそれが示されています。ブロックを置けば置くほどここに表示される量が増えていきます。
画面上部のツールアイコン
さらに、画面上部のこの部分について紹介いたします。これらはよく使うツールですので覚えておくと便利です。
- Select:選択ツール。任意のブロックを選択することができます
- Hinge:ブロックを回転させることができます。90°刻みなら十字キーでも可能です
- Clone:選択したパーツを複製することができます
- Hide:選択したパーツを透明な状態にすることができます
- Connect:パーツ同士をくっつける役割がありますが、基本はこの機能を使わなくてもパーツを合体することができます。複雑な構造のときには役立つかもしれません
これで基本の操作の説明は終了です。ただ記事を読んだだけではわかりづらいと思いますので、自分で動かしてみることをオススメします。
画像の出力
最後に画像の出力方法とパーツリストの作成についてご紹介させていただきます。
まず、画像の出力方法についてですが、画面の中央上部分に「Render」という名前のカメラのアイコンがあると思います。そこをクリックすると、以下のような画面が表示されます。
青枠で囲った部分では画像のサイズを、赤枠で囲った部分では画質を調整することができます。これ以外にも多くの機能がありますが今回は割愛させていただきます。
そして、右下にある「Render」と書かれた青いボタンをクリックすると、画像が出力されます。パソコンによっては出力までに時間がかなりかかるかもしれません。
出力された画像
しばらく待って出てきたのがこちらです。
いかがでしょうか。これは画像のサイズを少しだけ変更しただけで、他はデフォルトの設定から出力しています。手間を加えなくてもこれほど綺麗な画像が出るのは嬉しいことですよね。
パーツリスト作成手順
次にパーツリストの作成方法の手順を説明いたします。
画像のように、File→Export As→Export as PartsList…の順に開くとExcelのデータが入手できます。
英語と数字だらけで少しわかりにくいかもしれませんが、これがあればオリジナルの作品に使用するパーツを購入しやすくなるかもしれません。
使用方法の説明は以上となりますが、他にも説明しきれていない機能がたくさんあります。また、私自身も完全に使いこなしているわけではないので、是非皆さんで使っていただいて情報を共有して頂ければ幸いです。
おわりに
StudioはLEGOの世界を大きく広げてくれものであり、私が紹介した以上の何十倍、何百倍も魅力的なアイテムとなっております。是非皆さんも遊んでみてください。
最後まで読んでいただいた読者の皆さんには大変感謝しております。これからも皆さんに楽しいLEGOライフが訪れることを願っております。それでは、また!
ライター:PELDOR(@von_canner)
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